販売開始以来、長期にわたって軽自動車販売台数1位であり続けたワゴンR。しかし、2014年にはダイハツのタントにその座を奪われました。タントに限らず各メーカーからはワゴンRよりも大きな「軽スーパーハイトワゴン」が続々と登場。それに対抗するために市場投入されたスペーシア。はたしてスペーシアとはどんなクルマなのでしょうか?
CONTENTS
今 軽自動車で売れている形
「軽スーパーハイトワゴン」ってどんなクルマ?

スペーシアは「軽スーパーハイトワゴン」というジャンルのクルマ。では、この「軽スーパーハイトワゴン」とは具体的にはどのようなジャンルなのでしょうか?
軽トールワゴン(けいトールワゴン)とは、日本の自動車雑誌などで、軽自動車のミニバンを指す日本独自の和製英語。軽ハイトワゴンともいう。
Source: ja.wikipedia.org
簡単に言えば軽自動車の中でのミニバン。その中でも、特に車高が高められた車種に関しては「スーパー」の文字が付くようになります。一般的にはワゴンRやムーヴぐらいの大きさまでが通常、それ以上はスーパーという扱いになっています。
なぜ軽自動車の車高は高くなっていくのか?
軽自動車というのは日本におけるクルマの規格です。エンジンが660ccなのも、排気量660cc以下と定められているため。車体の大きさに関しても「全長3.4m以下・全幅1.48m以下・全高2.0m以下」となっています。
そして、今の軽自動車と言うのはこの規格内で開発が行われているのですが、すでに全長・全幅に関してはほぼ制限ギリギリの大きさ。あと大きくすることが出来るのは全高ぐらいのもの。
例えば ダイハツのウェイクは大きな軽自動車ということで販売されていますが、こちらも大きくなったのは全高の部分。その他の全長・全幅に関しては他の軽自動車と同じ寸法です。
とはいえ、この全高が高く出来ることで室内のレイアウトの自由度が広がります。この自由度が高まったことがシートの配置に影響し、実際に乗車したときに感じる広さにつながります。
今の軽自動車の全高が高いのは、規格の制限内において唯一余裕があるのがこの全高の部分であり、この部分を活用することで「室内が広い軽自動車」の開発ができるからだと言えます。
また天井の高さが高くなることで、運転席の座面を高くすることができます。言い換えれば、それだけ高い目線から見下ろすような形で運転することが可能に。軽自動車の小回りの良さもあり、ドライバーとしては運転がし易くなるというメリットもあります。
高い車高ゆえの欠点
ズバリ! 横方向への安定性が低いことです!
車高が高くなった分、重心も高くなりフラつきやすいことが、軽ハイトワゴンの欠点。それがスーパーともなると更にフラつきやすく、横風の影響も受け易い形状でもあるため、横滑りや横転の危険性もあります。
この車体からくる不安定性に関しては、それを防止するための運転支援システムによって安定性を確保しています。それでもなお横風などの影響は受け易いと言えます。
風の影響という面から見れば、横風だけではなく正面からの風にも弱点があります。つまり走行時の空気抵抗が大きく、その大きな車体ゆえに車両重量も増して、燃費が悪くなりやすいということです。また加速性能や登板能力でも重たい車体は足かせになります。
これらに関してはアイドリングストップ機能やターボの採用によって改善が図られています。
スペーシアのラインナップ
グレードGの特徴と価格設定
下位グレードとして設定されているのが「G」です。
下位グレードということで、カーナビ・オートライト・後部パワースライドドアおよびスライドドアクローザー・クローズコントロールシステムなどが装備から外されています。
その一方で下位グレードでは外されがちな、フルオートエアコンは全車標準装備として用意されています。
車両価格ももっとも安い設定となっています。
2WDで税込み1,274,400円 4WDが1,395,360円 となります。
下位グレードではありますが、デュアルカメラブレーキサポートシステムを装着することが可能。
2WDが税込み1,350,000円 4WDが1,470,960円です。
グレードXの特徴と価格設定
見た目は「G」と変わりませんが、こちらは一部のカラーに2トーンカラーが用意されています。この2トーンカラーは「X」のみ選択可能です。
装備も「G」に比べて充実しており、後部両側スライドドアクローザーと後部左側パワースライドドアが標準装備。後部右側にもパワースライドドアとオートライトがメーカーオプションとなっています。クルーズコントロールシステムは装備から外れています。
車両価格に関しては
2WDが税込みで1,382,400円 4WDで1,503,360円
デュアルカメラブレーキサポートシステム装着で
2WDが税込みで1,458,000円 4WDで1,578,960円
となっています。
グレードTの特徴と価格設定
上位グレードとなるのが、この「T」です。
専用のメッキフロントグリルやLEDサイドターンランプ付ドアミラーが標準装備となっており、外観が異なっています。
その他の装備に関しても、パドルシフトとクルーズコントロールシステムが標準装備とされ、メーカーオプションも各種用意されて最も充実しています。
またエンジンに関してもこのグレードのみがターボエンジンとなっています。燃費は悪くなっていますが、それでも25.6km/L(JC08モード)です。
車両価格は
2WDが税込みで1,490,400円 4WDで1,611,360円
デュアルカメラブレーキサポートシステム装着で
2WDが税込みで1,566,000円 4WDで1,686,960円
となっています。
カスタムモデルと特別仕様車
スペーシアカスタム GS/GSターボ
カスタムには2種類のグレードがあり、その下位グレードにあたります。
駆動方式とデュアルカメラブレーキサポートシステムのほかにターボの有無も選択が可能。
装備に関してはカーナビ・後席右側ワンアクションパワースライドドアが外されており、パドルシフトとクルーズコントロールシステムはGSターボのみ。
フォグランプ・ステアリングホイールの仕様・タイヤサイズなどが、XS/XSターボとは差別化されています。
車両価格は
2WDが税込み1,528,200円 2WDターボが1,603,800円
4WDが税込み1,649,160円 4WDターボが1,724,760円
デュアルカメラブレーキサポートシステム装着で
2WDが税込み1,603,800円 2WDターボが1,679,400円
4WDが税込み1,724,760円 4WDターボが1,800,360円
同じグレード内においてもターボの有無によって装備の有無が変わるので、購入時には注意が必要です。
スペーシアカスタム XS/XSターボ
カスタムにおける上位モデルになります。
こちらも駆動方式とデュアルカメラブレーキサポートシステムのほかにターボの有無も選択が可能。
後席右側ワンアクションパワースライドドアが標準装備化されており、カーナビもメーカーオプションとして選択可能に。
パドルシフトとクルーズコントロールシステムに関してはGSと同様ターボモデルのみです。
フォグランプはLED化。ステアリングホイールは本革巻ステアリングホイールに。タイヤは15インチへと変更されています。
車両価格は
2WDが税込み1,641,600円 2WDターボが1,717,200円
4WDが税込み1,762,560円 4WDターボが1,838,160円
デュアルカメラブレーキサポートシステム装着で
2WDが税込み1,717,200円 2WDターボが1,792,800円
4WDが税込み1,838,160円 4WDターボが1,838,160円
こちらもターボの有無によって装備の有無が変わるので注意が必要です。
スペーシア Gリミテッド
こちらはGをベースとて、デュアルカメラブレーキサポートシステムを標準装備した特別仕様車になります。
外観ではフロントメッキグリルが装備されているほか、選択できるボディカラーも異なっています。
装備面では後席左側ワンアクションパワースライドドアとスライドドアクローザーなどが特別装備として追加。カーナビの選択もメーカーオプションにて可能になっています。
車両価格は
2WDが税込みで1,398,600円 4WDで1,519,560円
全方位モニター付メモリーナビゲーション装着で
2WDが税込みで1,526,040円 4WDで1,647,000円
となっています。
スペーシアの魅力
軽スーパーハイトワゴンというだけであるなら、他のメーカーからも同様の車種は存在します。
ここでは「スズキのスペーシア」だということを踏まえて、他社にはない魅力を紹介します。
デュアルカメラブレーキサポートシステム
すでに軽自動車においても衝突回避を目的とした運転支援システムは搭載されており、常に進化し続けています。このデュアルカメラブレーキサポートもその一つです。
今回デュアルカメラとなったことでどのような効果があったのでしょうか?
注目すべきところは軽自動車としては初となる2つの要素
・対人に対しても衝突回避を行う自動ブレーキ
・ふらつき警報機能
となります。
2つのカメラを用いた衝突回避システムとしては「スバル アイサイト」が有名です。アイサイトでは車両だけでなく人物を検知して衝突回避を行うことができます。
今回のスペーシアに搭載されたデュアルカメラブレーキサポートシステムもアイサイト同様に2つのカメラによるステレオカメラ検知方式となっています。
衝突回避のための自動ブレーキというのは、いままでの軽自動車にもありました。しかし、それらは対車両に対しての機能でした。人物に対しては自動ブレーキは有効に作動しなかったのです。
これは電波や赤外線を用いた簡易的なレーダー検知方式であったため、「検知した物体が何なのか」までの判別が難しく、車両のようなある程度の大きさのある物体の検知でなければ、ブレーキによる制御を行うという判断がされないようにしていたためです。
例えばレーダーのすぐ近くを虫が飛翔したとしても、クルマはそれを虫であるかどうかの判断まではできません。その様な事象に対してまで過敏にレーダーからの検知情報だけで自動ブレーキを行っていたのでは、逆に事故を誘発するだけになってしまいます。そのためレーダー上で反応があったとしても、一定条件に満たない反応に関してはノイズとして処理しています。人物の場合も道路付近にある街路樹や電柱などとの判別がレーダーでは難しいことが理由で自動ブレーキを作動させるまでには至りませんでした。
スペーシアではその検知方式を2つのカメラによる画像処理による検知としたことで、人物に対しても検知が可能となりました。
また画像処理ができることで道路上の区画線を読み取ることもできます。従来からあった「車線の逸脱防止機能」に加えて、更に「ふらつき警報機能」が追加されています。
眠気などで正常な直進走行が保てない状態になった場合、警報を鳴らすことでドライバーに注意喚起を促して事故を未然に防ぐ効果が期待されます。
全周囲をカメラでカバーする「全周囲モニター」
こちらはまた違ったカメラです。見えない死角部分を含めて360度全てをモニター上に映し出すことができる全周囲モニター機能。縦列駐車なども楽になります。
こちらはメーカーナビがオプションで装着可能なTやXなどに用意されています。
高い予防安全評価
衝突被害軽減システム「デュアルカメラブレーキサポート」および「全方位モニター」を搭載した「スペーシア」が、JNCAP予防安全性能アセスメントにおいて軽自動車の中で最高得点※2を獲得するとともに、最高ランクの「先進安全車プラス(ASV+)」に選定。予防安全性能が最も高い軽自動車として評価されました。
※2 国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)が主催するJNCAP予防安全性能アセスメントにおいて、軽自動車の中で最高得点となる45.8点を獲得(46点満点)。2015年8月現在、スズキ調べ。
Source: www.suzuki.co.jp
デュアルブレーキブレーキサポートと全方位モニターは非常に高い評価を得ています。
自動ブレーキのがあることで約6割の事故低減効果が見られると言う統計データもあります。
今後は損害保険会社での保険料の算出基準に、自動ブレーキなどの安全装置を搭載した車両に対しての割引を行う方針も打ち出されています。仮に導入されれば、このデュアルカメラブレーキサポートによっての任意保険料が割引される可能性もあります。
S-エネチャージによる燃費性能
スズキの軽自動車なら忘れてはならないのが、この「S-エネチャージ」です。従来のエネチャージから進化して、マイルドハイブリッド化されました。
モーター機能付き発電機=ISGは減速時の回生ブレーキだけではなく、発進・加速時はモーターとして駆動します。燃料消費量が多くなる発進・加速時に、電力を用いることで消費される燃料を少なくするのが目的です。
それによってスペーシアは2WDのGおよびX(後部座席右側スライドドア非装着車)において 32.0km/L(JC08モード)という高い燃費性能を実現しました。これはハイブリッドカーである初代プリウスよりも高い数値です。
スペーシアの口コミは?
スペーシアの評判はおおむね良いと言えます。
・目線が高くて運転し易い
・乗り降りが楽
・座席もゆったりしていて快適
など、軽スーパーハイトワゴンとしての評価はもちろんですが
・燃費が良い
・NAながらパワーがある。
という意見もあります。S-エネチャージの効果が現れていると言えます。しかし、一方でそのS-エネチャージに起因するものとしては
・減速時に違和感を感じる。(特に停車する直前)
という意見も。これは完全に停車する前からエンジンが止まるという、現代のアイドリングストップ機能における課題とも言えます。最近はより早いタイミングでエンジンが止まるようになってきているのもあり、最初は戸惑うことも多いかと思われます。
スペーシアのライバル車
ダイハツ タント
軽スーパーハイトワゴンであれば無視できないのがこのタント。このジャンルの先駆者でもあり、スズキとしては2014年の軽自動車年間売り上げ台数で1位を奪われています。今のスペーシアがあるのも、このタントの存在があったからと言っても過言ではありません。
燃費性能や機能面ではスペーシアがやや有利なのですが、ダイハツとしては看板ともいえる人気車種です。今後も新たな装備や機能が追加された際には、真っ先にマイナーチェンジが行われて実装されると思われます。
競合し易い車種だけに、選ぶタイミングには注意が必要です。
ホンダ N-BOXシリーズ
こちらは基本となる「N-BOX」の他に「N-BOX+」「N-BOX SLASH」が用意されたシリーズ物です。
燃料タンクを前列シートの下に配置したことによって、低床設計が可能に。その低床設計を生かしてN-BOX+では、バックドアまでを斜め床にするなど大胆な作りになっています。
SLASHではスタイリング重視で、ボディカラーも2トーンも含めて多数用意されています。
燃費面ではやや見劣りする面がありますが、使い易いと好評のクルマです。特にN-BOX+では、オプションの取り付けキットを使うだけで車椅子に対応した福祉車両とすることができるなど、他の車両にはない特徴もあります。
スズキ ハスラー
スーパーではなく軽ハイトワゴンというのであれば、最近はハスラーも人気が高くなってきています。ワゴンRをベースにしながら、グリップコントロールやヒルディセントコントロールのようなSUVとしての機能も用意されています。街乗りだけでなくアウトドアの趣味を楽しむのにも適しています。
こちらにもデュアルカメラブレーキサポートやS-エネチャージが装備されています。スペーシアに比べると一回り小さいのですが、冬場の雪道のような悪路を走ることを想定しているのであれば、こちらもオススメです。
一方でスペーシアに比べると小さい上にスライドドアではないため、両手がふさがった状態でのドアの開閉や大きな荷物の積み込みをするという場合には不向きと言えます。
ダイハツ ウェイク
軽スーパーハイトワゴンは大きい軽自動車です。では、それを超える大きさのクルマを作ったらどうなるか?
それを形にしたのがダイハツのウェイクです。
タントよりも「更に上をいく大きさ」という意味でネーミングされただけに、圧倒される大きさ。その大きさによる収納能力の高さを生かして、内装も撥水・防水加工が施されている座席などアウトドアでの使用を想定した作り。アウトドア向けのアクセサリーも豊富に揃えられています。
ハスラーが「アウトドア向きのクルマ=走破性」という考えなのに対して、このウェイクは「アウトドア向きのクルマ=アウトドア用品を多く積み込める」という考えで作られています。
アウトドア用品を積み込むためにタントより大型化したことで、座席は更に広く開放的になりました。スライドドアと乗り降りし易い最低地上高でタント同様にファミリーカーとしての機能も高いです。
その反面、タントより大型化したことによって車両重量が増している上に、最低地上高はタントよりも低くなっています。4WDが用意されてはいますが、悪路に対する走破性に関しては不安要素となります。
三菱 eKスペース/日産 デイズルークス
三菱と日産の合弁会社であるNMKVにおいて開発された軽スーパーハイトワゴンです。
以前の日産ルークスはスズキのパレットのOEM提供を受けた姉妹車両でしたが、今回のデイズルークスではeKスペースとの姉妹関係になっています。
他の軽スーパーハイトワゴンと同様の機能を持ち合わせていますが、このクルマの特徴は
このリアサーキュレーターです。
軽スーパーハイトワゴンはその大きさで人気な一方で、大型化されたことによって空調が後部座席に行き渡らなくなっています。そこで天井にサーキュレーターを取り付けることで、車内の空気の循環をより効率的に行うことで、後部座席であっても快適な状態を作り出そうと言う試みです。軽スーパーハイトワゴンにおける後部座席の評価はシートアレンジによるところが大きかったのですが、このリアサーキュレーターによって更なる快適性を追求しています。
実際このリアサーキュレーターはユーザからも高い好評を得ています。
スペーシアを安く手に入れる
新車での目標値引き額は?
スペーシアに限った話ではないのですが、軽自動車は車両価格からの値引きを引き出すのが難しいです。
車体からの値引きを引き出すのであれば、先にあげた他社のライバル車を引き合いに出すのも良いでしょう。
他に値引きを引き出すチャンスがあるとすれば、各種オプションを購入するときです。小さなオプション1つであっても、そこにはそれだけの利益が上乗せされているのですから、そこから値引いてもらうと言うわけです。
また購入後も店にとって顧客となるようなメンテナンスパックなどの加入も、値引き交渉では有効です。
おおむね 車体価格5万円以上+オプション装備5万円以上=10万円以上 がスペーシアの値引き額の平均値とされています。
中古車から良質なものを探し出す
スペーシアは2013年2月より販売が開始されていますので、中古車市場にはすでに多くの台数が出回っています。
選ぶ上で注意すべきなのは、スペーシアの目玉機能である「S-エネチャージ」や「デュアルブレーキサポートシステム」の有無です。
2015年5月にこれらのマイナーチェンジが行われているので、これを一つの基準にして探すのが良いでしょう。
デュアルブレーキサポートはセールスポイントとして特筆されることが多いですが、S-エネチャージは記載されていることが少ないです。従来のエネチャージとの見分け方は、リアエンブレムが「S-エネチャージ」となっていることです。
スペーシアの使い方
スペーシアの先代はパレット!
スペーシアは当初は2代目パレットとして開発が進められていました。
パレットがフルモデルチェンジされるのにあわせて、「より広い空間をアピールしたネーミング」ということで急遽「スペーシア」へと変更が行われたのです。
その為、車両型式などがそのままパレットより引き継がれています。
では、パレットとはどんなクルマだったのか? 「パレット」というのは、絵の具を取り置きする画材道具のパレットです。「パレットの上で様々な色を作り出すように、ユーザーの多彩なライフスタイルにを楽しめるように」という意味で命名されていました。
スペーシアでアウトドアを楽しむことはできるのか?
では、パレットのようなライフスタイルへの楽しみと言う要素はスペーシアには備わっているのか?
例えば ダイハツのタントであれば、このような使い方というのが紹介されています。スズキのクルマであればハスラーがありますし、スペーシアからはアウトドアで使うという様なイメージが薄い気がします。
しかし、スペーシアにも「遊びを求めるユーザー」のためのアクセサリーが用意されています。
例えばこのカーテン&タープキットです。着替えや休憩するための日陰とすることもでき、屋外での活動では重宝します。この手のアクセサリーはハスラーのイメージがありますが、スペーシアにもメーカー純正品で用意されています。
ルーフキャリアを用いればスノーボードやサーフボードを楽しむことができます。しかし、ボード類はルーフに積み込めても、他の道具はどうしましょうか? 濡れた道具類の扱いに困ります。
そのようなときのために用意されているのがラゲッジマット。トレータイプやソフト素材のものなどが用意されています。画像のものはバンパーカバー付のものです。
またスペーシアのシートアレンジとアクセサリーで用意されたカーテンを用いれば車中泊をすることもできるでしょう。
スズキのクルマの場合であればハスラーがアウトドア向きのクルマと言えますが、ベースがワゴンRということもあってやや小さめです。積み込む荷物が多くなりがちなのであれば、スペーシアという選択肢もアリだと思います。
ターボをどう使うか
Provision
スペーシアにはターボモデルが存在します。しかし、当然のことではありますが、ターボによってパワーを得る変わりに燃費は悪化してしまいます。
スペーシアにはS-エネチャージによるモーターアシストが付いています。これによって発進時や加速時にはモーターによってパワーを得ることができます。そう考えるとターボの力を借りなくてもいいのでは? となってきます。
しかし、このモーターアシストも常に使えるわけではありません。バッテリー状況によってはつかえないということもあります。また1回のモーターアシストの時間は30秒間というのもあります。
またグレードによってはアシストする速度域も違います。Tであれば100km/hまでカバーされていますが、それ以外では65km/hまで。高速走行ではモーターアシストは使えないと言うことになります。
2WDであればS-エネチャージのモーターアシストだけでも良いかと思います。燃費もその方が良いですし。
ただし、それでは物足りないと言う方や高速道路をよく使う方、4WDを選ぶのであれば、ターボ+S-エネチャージという組み合わせによって、燃費は犠牲になる分より快適な走りになるでしょう。
家族のための快適な座席
先代のパレットも含めれば、8年目になるスペーシア。その後部座席はお子さまはもちろんですが、大人もゆったり座れる広さです。
この後部座席の広さは軽スーパーハイトワゴンの特徴であり、人気となり理由の一つでもあります。今では多彩なシートアレンジが行われる一方で、座席としても快適であることが課題となっています。
スペーシアのシートには撥水加工が施されています。お子さまが飲み物をこぼしたときでもすぐにふき取れるようにも配慮されています。
自転車で出かけた先での雨 そんなシーンでもスペーシアならシートアレンジで自転車を積み込めます。濡れた自転車でも撥水加工が施されたシートなら大丈夫。ラゲッジスペースに別売りのマットを用いればさらに安心です。
こちらはグレードTおよびXに装備されているロールサンシェードです。強い日差しを感じたときに引き出して使うことができます。
更にガラスにはプレミアムUV&IRカットガラスを採用。紫外線だけでなく赤外線までカットしてくれます。
冬場の寒い日にはこのシートヒーターが活躍します。運転席には全車標準装備となっており、助手席は4WDモデルに装備されています。
軽スーパーハイトワゴンは軽自動車としては大きくなりすぎたために、後部座席に空調が届かないという新たな問題も出てきています。
eKスペース/デイズルークスのようにリアサーキュレーターを装備した車種まで登場するようになっており、シートアレンジだけでなく座席としての快適性が更に重要視されています。
この問題に対しては、スペーシアではリアヒートダクトを標準装備としています。シートアレンジを行う関係上、後部座席にはシートヒーターを装着することは難しいでしょう。そこで足元に温風を送るためのダクトを設置することで寒さを軽減しています。
今後は軽自動車での後部座席にも空調システムを用いるケースが増えてくるかと思われます。
スペーシアの中古車情報
スペーシアの魅力をお伝えしてきましたが、いかがでしょうか? 使い勝手のいい軽なので是非一度乗っていただきたいです。興味がある方もない方も是非現車を見に行っていただきたいので中古車のリンクを貼っておきますのでチェックしてみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
以前と比べて大きな軽自動車が増えており、その中でもこの軽スーパーハイトワゴンというタイプに関しては各自動車メーカーがしのぎを削っている状態です。
その中でスペーシアは「スズキの軽スーパーハイトワゴン」としての存在感を示し、よりユーザーから評価されるべく進化を続けてきました。
その結果「S-エネチャージ」による高い燃費性能や「デュアルカメラブレーキサポートシステム」による安全評価につながっており、ライバルより秀でた性能となっています。
今後は更なる進化が期待されるクルマであり、軽スーパーハイトワゴンの発展においても大きな存在となることは間違いないでしょう。